目次

大和物語

第7段 男女あひ知りて年経けるをいささかなることによりて離れにけれど・・・

校訂本文

<<PREV 『大和物語』TOP NEXT>>

男女、あひ知りて年経けるを、いささかなることによりて離れにけれど、飽くとしもなくて、やみにしかばにやありけむ、男も、「あはれ」と思ひけり。

かくなん、言ひやりける、

  逢ふことは今はかぎりと思へども涙は絶えぬものにぞありける

女、「いとあはれ」と思ひけり。

<<PREV 『大和物語』TOP NEXT>>

翻刻

となむくたりける日いひやりける男
女あひしりてとしへけるをいささかなる
ことによりてはなれにけれとあくとし
もなくてやみにしかはにやありけむ
おとこもあはれとおもひけりかくな
んいひやりける/d8l

https://dl.ndl.go.jp/pid/1188685/1/8

  あふことはいまはかきりとおもへとも
  なみたはたえぬものにそありける
女いとあはれとおもひけりけむの命婦のも/d9r

https://dl.ndl.go.jp/pid/1188685/1/9