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徒然草

第28段 諒闇の年ばかりあはれなることはあらじ・・・

校訂本文

諒闇の年ばかり、あはれなることはあらじ。

倚廬(いろ)の御所のさまなど、板敷を下げ、葦の御簾をかけて、布の帽額(もかう)あらあらしく、御調度どもおろそかに、皆人の装束(さうぞく)・太刀・平緒(ひらを)まで、ことやうなるぞゆゆしき。

翻刻

諒闇の年ばかり。哀なる事はあらじ。/w1-23l

http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0023.jpg

倚廬の御所のさまなど。板敷をさげあ
しの御簾をかけて。布のもかうあら
あらしく。御調度どもをろそかに。
皆人のさうぞく太刀。平緒までこと
やうなるぞゆゆしき/w1-24r

http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0024.jpg