蒙求和歌
何曾食万
晋の何曾は字(あざな)穎考といふ。日ごとの食物いること、万銭に及ぶに、なほ箸をいたすところなかりけり。「餅は千字にさかれは食はず1)」と言へり。
ひとたびによろづの数の積りける宿の情けに煙(けぶり)立つなり
何曾食万 晋ノ何曾ハ字穎(エイ)考トイフ日コトノ食/物イルコト万銭ニヲヨフニナヲハシヲイタ ストコロナカリケリ餅ハ千字ニサカレハクハストイヘリ ヒトタヒニヨロツノカスノツモリケルヤトノナサケニケフリタツナリ/d2-54l