第92段　昔恋しさに来つつ帰れど女に消息をだにえせで詠める・・・

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昔、恋しさに、来つつ帰れど、女に消息(せうそこ)をだにえせで詠める、

　　蘆(あし)べ漕ぐ棚(たな)なし小舟いくそたび行き帰るらん知る人もなみ

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昔恋しさにきつつかへれと女にせう
そこをたにえせてよめる
　　あしへこくたななし小舟いくそたひ
　　ゆきかへるらんしる人もなみ／s104r

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/200024817/104?ln=ja