古今著聞集 変化第二十七
同じき八年1)六月二十五日、宇多院2)、御随身の近衛右近の陣を過ぎけるに、三位一人、五位一人、人に火を灯させて、右近の陣入ると見るほどに、まことにはなかりけり。
「これも鬼のしわざにや」とぞ、世の人おぢける。
同八年六月廿五日宇多院御随身の近衛右近陣を すきけるに三位一人五位一人ひとに火をともさせて右 近陣をいるとみる程にまことにはなかりけりこれも鬼の しはさにやとそ世の人をぢける/s468r
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