古今著聞集 偸盗第十九
この僧都1)の坊の隣なりける家の畠に、蕎麦(そまむぎ)を植ゑて侍りけるを、夜、盗人みな引きて取りたりけるを聞きて詠める。
盗人は長袴をや着たるらんそばを取りてぞ走り去りぬる
この僧都の坊の隣なりける家の畠にそまむ きをうへて侍けるをよる盗人みなひきてとり たりけるをききてよめる ぬす人は長はかまをやきたるらんそはを取てそはしりさりぬる/s347r
http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/347