古今著聞集 和歌第六
あるなま侍がもとに、草を売りて来たりけるを、「ただ今代はりなかりければ、その草貸しおけ。代はりは後に取れ」と言ひけるを、草売りうち聞きて、
あさましやかりとはいかに朝ごとに草にかけたる露の命を
或なま侍かもとに草をうりてきたりけるを只今かはり/s152l
http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/152
なかりけれは其草かしをけかはりは後にとれといひけるを 草うりうちききて あさましやかりとはいかにあさことに草にかけたる露のいのちを/s153r