古今著聞集 釈教第二
後鳥羽院1)、聖覚法印参上したりけるに、「近ごろ専修の輩、一念・多念とて、たて分けて争ふなるは、いづれか正とすべき」と御尋ねありければ、行をば多念に取り、信をば一念に取るべきなり」とぞ申し侍りける。
後鳥羽院聖覚法印参上したりけるに近来専修の/s63r
輩一念多念とてたてわけてあらそふなるはいつれ か正とすへきと御尋ありけれは行をは多念にとり 信をは一念にとるへきなりとそ申侍ける/s63l
http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/63