おおかがみ
平安時代に成立した、歴史物語。『世継物語』ともいう。
作者は不詳だが、藤原道長の五男、藤原能信周辺の誰かであろうとされる。
和文・紀伝体で書かれ、藤原道長の栄華を描く。
四鏡の一つ。
190歳の老人大宅世継と、180歳近い老人夏山重木による、雲林院の菩提講で講師の来場を待つ間の昔語りという形式。
嘉祥三年(850)〜万寿二年(1025)の間のできごとを、康平八年(1065)の五月に語っているという設定。
五十五代文徳天皇から六十七代後一条院までの帝王本紀(巻一)と、大臣列伝(巻二〜六)からなり、特に道長には巻五と六を使っている。