[[index.html|醒睡笑]] 巻8 秀句
====== 14 義政将軍の御前に同朋万阿弥罷り居たる時・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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義政将軍((足利義政))の御前に、同朋万阿弥(どうぼうまんあみ)((「万阿弥」は底本「方阿弥」。後に万阿弥とあるため訂正。))罷り居たる時、作意を御覧ぜんとや思し召されけん、尺八を投げ出だし、「それそれ車が行く」と仰せければ、万阿弥急ぎ立ち、ちやくと抑へざまに「うしなうては((失うては・牛無うては))ならまい」と取りて懐に入れしも。
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===== 翻刻 =====
一 義政将軍の御前に同朋方阿弥罷居た
る時作意を御覧せんとやおぼしめされけん
尺八をなげ出しそれそれ車がゆくと仰けれ
は万阿弥いそき立ちやくとをさへさまにうし
なふてはならまいととりて懐にいれしも/n8-49r