[[index.html|醒睡笑]] 巻8 かすり ====== 12 会下の寺あり座頭両人客殿にて平家を語る声方丈に聞こゆる・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho8-094|<>]] 会下(ゑげ)の寺あり。座頭両人、客殿にて平家を語る声、方丈に聞こゆる。東堂、手を拍(う)ち喝食を呼び、「表に琵琶を調ぶる音せり。平家にへいける聞て起こそ((底本ママ。「岩波文庫」は「へいけ」を「べいけ(下手平家の略)」とし、「平家か、べいけか、聞いてこせよ(「上手か下手か聞いてこい」の意)」と解釈する。))」。喝食、走り戻りて、「へいけなり。連れべいけでさふ」と。 [[n_sesuisho8-094|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 会下の寺あり座頭両人客殿にて平家を   かたる声方丈に聞ゆる東堂手を拍喝食/n8-38l   をよひおもてに琵琶をしらぶる音せり平   家にへいける聞て起こそ喝食走戻てへ   いけなりつれべいけてさう/n8-39r