[[index.html|醒睡笑]] 巻8 平家 ====== 1 小松の内大臣重盛公は釈迦の弟にてありしことよ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho8-078|<>]] 「小松の内大臣重盛公((平重盛))は釈迦の弟にてありしことよ。ちとも知らなんだ」と語る。「嘘さうな。時代も二千余歳、違ひたるものを」。「しても医師((底本表記「医士」。))問答といふ平家に、『重盛の定業(ぢやうごふ)、もし医療にかかはるべう候はば、あに((豈・兄))釈尊入滅あらんや』と言はれた」。    人をとどめん言の葉はなし   仏だに遁れぬ道は別れきて 宗祇 [[n_sesuisho8-078|<>]] ===== 翻刻 =====     平家 一 小松の内大臣重盛公は尺迦の弟にてありし   事よちともしらなんだとかたるうそさうな   時代も二千余歳違ひたる物をしても医士   問答といふ平家に重盛の定業もし医   療にかかはるへう候ははあに尺尊入滅あらん   やといはれた    人をととめん言の葉はなし   仏たに遁れぬ道は別きて 宗祇/n8-33l