[[index.html|醒睡笑]] 巻8 頓作 ====== 45 孔子道を行き給ふに八つばかりなる童会ひぬ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho8-044|<>]] 孔子、道を行き給ふに、八つばかりなる童会ひぬ。孔子に向かひ申やう、「日の入る所と洛陽と、いづれか遠き」と。孔子、「日の入る所は遠し、洛陽は近し」。童、「日の出で入る所は見ゆ。洛陽は見えず。されば、日の入る所は近し、洛陽は遠く思ふ」と申しければ、「かしこき童なり」と感じ給ひける。 「ただ者にはあらぬなりけり」と、人沙汰せし。 [[n_sesuisho8-044|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 孔子道を行給に八はかりなる童あひぬ孔子   に向申やう日の入所と洛陽といつれかとを/n8-19l   きと孔子日の入所は遠し洛陽はちかし童   日の出入所は見ゆ洛陽は見えすされは日の   入所はちかし洛陽は遠くおもふと申けれは   かしこき童也と感し給けるたた物にはあら   ぬなりけりと人沙汰せし/n8-20r