[[index.html|醒睡笑]] 巻7 舞
====== 14　人々池の辺に遊ぶ蛙を見付け塊を打つ・・・ ======

===== 校訂本文 =====

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人々、池の辺に遊ぶ蛙(かはづ)を見付け、塊(つぶて)を打つ。年ふけたる人、「さやう悪(わろ)き手すさびをはせざれ。今こそ生れさがり、田の中、堀の端(はた)に住め((「住め」は底本「ため」。諸本により訂正。))、いにしへはあれも大名であつたものを」。「虚空なることを言ふ」。「まぎれもなし。夜討曽我(ようちそが)に、『さこそ尊霊(そんりやう)かはづ殿((蛙殿・河津殿))』とて、あだにも言はぬは」。

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===== 翻刻 =====

  一　人々池の辺(ほとり)にあそぶ蛙(かはず)を見付塊(つぶて)をうつ年(とし)
  　　ふけたる人さやふわろき手すさひをはせざ
  　　れ今こそ生れさがり田の中堀のはたにため
  　　いにしへはあれも大名であつた物をこくう
  　　なる事をいふまきれもなし夜討(ようち)曽我に
  　　さこそ尊霊(そんりやう)蛙(かはづ)殿とてあたにもいはぬは／n7-57l