[[index.html|醒睡笑]] 巻7 舞
====== 12 堺にて牡丹花のもとへくだりたる饅頭を送りければ・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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堺にて牡丹花((肖柏))のもとへ、くだりたる饅頭を送りければ、
色黒くしかも固うて人食はずこの饅頭を馬になさばや
ある人のもとより、饅頭を五つ送りたりしが、その席に人五人に余りたれば、配当するに少なし。一首を詠みて饅頭を送れる人の方へ、
名を聞くも六孫王のまんぢうを((饅頭・満仲))五つはくらひ足らずこそあれ((食らひ・位。[[n_sesuisho7-118|前話]]参照。))
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===== 翻刻 =====
一 堺にて牡丹花(ぼたんくわ)のもとへくたりたる饅頭(まんちう)を
送ければ
色くろくしかもかたふて人くはす
此饅頭を馬になさばや
ある人のもとよりまんぢうを五つ送りたりし
が其席に人五人にあまりたれば配当(はいとう)するに/n7-56l
すくなし一首をよみて饅頭を送れる人
のかたへ
名を聞も六孫王のまんちうを
五つはくらひたらすこそあれ/n7-57r