[[index.html|醒睡笑]] 巻7 舞 ====== 3 舞は舞ひたし習ふことはならずなまじひに仮名書を読む者・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho7-109|<>]] 舞は舞ひたし、習ふことはならず、なまじひに仮名書(かなぶみ)を読む者、ある席にて敦盛を舞ふに、「東国の毛虫(けむし)には、あはんと言へる平家なし」と言ふ。人みな不審し、「源氏(げんじ)とこそ舞ふべけれ。毛虫とは何のことぞや」と問はれ、かの返答に、「鑓(やり)の鞘(さや)のことにてあらうまでよ」と。 [[n_sesuisho7-109|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 舞はまいたし習(なら)ふ事はならずなましひ   にかな書をよむ者ある席(せき)にて敦盛(あつもり)を   まふに東国(とうこく)の毛虫(けむし)にはあはんといへる平(へい)   家なしといふ人みなふしんし源氏とこそ   まふべけれけむしとは何の事そやと   とはれ彼返答(へんとう)に鑓(やり)のさやの事にてあらふ/n7-53l   までよと/n7-54r