[[index.html|醒睡笑]] 巻7 廃忘
====== 1 是害坊の面に上臈面をかけて出でたり・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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是害坊(ぜがいばう)((能「善界」のシテ善界坊。))の面(おもて)に((「に」は底本「も」。諸本により訂正。))、上臈面(じやうらうめん)をかけて出でたり。橋懸(はしがかり)へ見ゆると同じく、「あれあれ、をかしや」と笑ひしを、大夫聞きても、今さら帰らんやうなし。
舞台にて言ひけることは、「それそれ、これは是害坊の内方(ないはう)にて候ふ」と。
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===== 翻刻 =====
廃忘
一 是害(せかい)坊のおもても上臈面(しやうらうめん)をかけて出たりはし
かかりへ見ゆるとおなしくあれあれおかし
やと笑(わらい)しを大夫聞ても今更かへらんやう
なし舞臺(ふたい)にていひける事はそれそれ是
はぜかい坊の内方にて候と/n7-27l