[[index.html|醒睡笑]] 巻7 思の色を外にいふ ====== 13 堺に智永とて比丘尼あり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho7-012|<>]] 堺に、智永とて比丘尼あり。ある朝、松茸の物見なるを一折、人のもとより送りたるが、勤行(ごんぎやう)より帰り、見て、「珍しや」と喜べり。下女の出でて、「そこにあれば蠅もせせるに、取りて置き給へ」といふ時、「いまいましや。看経(かんきん)した手で取らうかな」と。 [[n_sesuisho7-012|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 堺に智永とて比丘尼ありある朝松茸の   物見なるを一折人のもとより送りたる/n7-9l   が勤行(ごんきやう)より帰り見てめつらしやとよろこへ   り下女の出てそこにあれは蠅もせせるに   とりてをきたまへといふ時いまいましやかん   きんした手てとらふかなと/n7-10r