[[index.html|醒睡笑]] 巻7 思の色を外にいふ ====== 10 所の地頭と仲のよき坊主あり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho7-009|<>]] 所の地頭と仲のよき坊主あり。振舞ひに呼ばれ、種々食物の咄(はなし)ありしに、「海月(くらげ)といふ物は精進めきたる物なるほどに、出家にも参らせたや。殿に言うて、これをばゆるしにせん」など語る。年たけたる弟子聞いて、「殿へ仰せ上げらるるついでに、生鯛(なまだい)のことをも頼み入る」と申したり。 [[n_sesuisho7-009|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 所の地頭と中のよき坊主あり振舞(ふるまい)によ   はれ種々食物の咄(はなし)ありしに海月(くらげ)といふ   物は精進(しやうしん)めきたる物なる程に出家にも参せ   たや殿にいふてこれをはゆるしにせんなど   かたる年たけたる弟子きいて殿(との)へおほ   せあけらるるつゐてに生鯛(なまたい)の事をも/n7-8l   頼入と申したり/n7-9r