[[index.html|醒睡笑]] 巻6 うそつき ====== 5 両の手にて輪をなし一尺ばかりのまはりなる真似をし・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho6-124|<>]] 両の手にて輪をなし、一尺ばかりのまはりなる真似をし、「これほど大きなる栗を見た」と言ふ。そばから、「まつと減らせ、減らせ」と言へば、ひたもの小さくしけるが、あげくに、「そのやうに小さうせば、いがで手を突かうものを」と申しけり。  長からん角豆(ささげ)の花は短くて短き栗の花の長さよ [[n_sesuisho6-124|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 両の手にてわをなし一尺ばかりのまはりな   るまねをしこれほど大なる栗を見たといふそば   からまつとへらせへらせといへはひた物ちいさくし   けるがあけくにそのやうにちいさうせばいかで/n6-62r   手をつかふ物をと申けり    長からん角豆のはなは短くて    みしかき栗の花のなかさよ/n6-62l