[[index.html|醒睡笑]] 巻6 推はちがうた ====== 19 知音の中に小姓の名を銭と付けて呼ぶ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho6-101|<>]] 知音(ちいん)の中に小姓の名を「銭(ぜに)」と付けて呼ぶ。そのゆゑは「使ひよい」といふことぞ。とくと聞きて戻り、また使ふ小姓を「銭」と付くる。始めの人、「何とて一つ名を付けられけるぞや」。「そなたの銭に違うて、使ひにくさに」と。 紫式部   銭なうて恋する人のをかしさよ死ぬるとあはじ何のたよりに 右、歌の心知りたる方へ尋ぬべし。面のごとくにてはなげな。 [[n_sesuisho6-101|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 知音の中に小性の名を銭とつけて呼其故は   つかひよいといふ事ぞとくと聞てもとり又つかふ   小性を銭とつくる始の人なにとて一つなを/n6-49l   つけられけるそやそなたの銭にちかふてつかひ   にくさにと紫式部    銭なうて恋する人のおかしさよ    しぬるとあはしなにのたよりに   右哥の心しりたるかたへたづぬへし面のことく   にてはなげな/n6-50r