[[index.html|醒睡笑]] 巻5 人はそだち ====== 5 小者を語らひて若衆に持ち懐きて寝ねたるに・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho5-071|<>]] 小者を語らひて若衆に持ち、懐(いだ)きて寝ねたるに、小夜半(さよなか)のころ、からからと笑ふ。法師、「何事ぞ。今つきもない時の笑ひや」と言ふ。「されば、われ木綿布子(もめんぬのこ)を仕立てんと、うらおもてをば持ちてあり。綿の入れんが無きを思ひ出だしたれば、をかしい」と申した。 [[n_sesuisho5-071|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 小者をかたらひて若衆にもち懐(いだ)きていねた   るに小夜半(さよなか)の比からからと笑(はら)ふ法師なに   事ぞ今つきもない時のわらひやといふされ   は我木綿(もめん)布子(ぬのこ)をしたてんとうらおもて   をはもちてあり綿のいれんがなきをおもひ   いたしたればおかしいと申した/n5-54l