[[index.html|醒睡笑]] 巻5 上戸
====== 5 主君なる人の酒に強きあり・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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主君なる人の酒に強きあり。機嫌のよき時、小姓に、「われをば世上に上戸といふか」。「いや、さやうには申さぬ」。「下戸といふかや」。「いや、その沙汰もござない」。「推(すい)した、推した、中戸といふらう」。「いや、さ申す噂もおりない」。「さて、何と言ふぞや」。「ただ世上には底知らずぢやと申す」と。
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===== 翻刻 =====
一 主君なる人の酒につよきあり機嫌のよき
時小姓にわれをば世上に上戸(しやうご)といふかいやさやう
には申さぬ下戸といふかやいや其さたも御
座ないすいしたすいした中戸といふらふいやさ
申うはさもおりないさてなにと言そや唯世上/n5-41r
にはそこしらすしやと申と/n5-41l