[[index.html|醒睡笑]] 巻5 婲心 ====== 21 江州坂本にある母のもとへ年の暮れの文に叡山より児の書きてやりけるは・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho5-020|<>]] 江州坂本にある母のもとへ、年の暮れの文に、叡山((延暦寺))より児(ちご)の書きてやりけるは、「小袖一重(ひとかさね)・料紙十帖・帯一筋、参らする」とあり。使に問へばなし。 重ねて見参の時、その旨趣(ししゆ)を母問はれければ、「われがおとなしく、寺のぬしにもなりたらば、それぞれを参らせたいとこと候ふよ」。 [[n_sesuisho5-020|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 江州坂本にある母のもとへ年の暮の文に   叡山(えいざん)より児の書てやりけるは小袖一重料紙   十帖帯一筋参らするとあり使にとへばなし   重て見参の時その旨趣を母とはれけれは我   がおとなしく寺のぬしにもなりたらはそれそれ/n5-13r   を参らせたいとこと候よ/n5-13l