[[index.html|醒睡笑]] 巻4 そでない合点
====== 35 山家の者とて老いたる姥の杖にすがり京に出でたるを・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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山家(やまが)の者とて、老いたる姥(うば)の、杖にすがり京に出でたるを、ある者行き合ひ、「そちの年はいくつぞ」。「百に一つ足らぬ」と語るにぞ、「さてさて名人や」と、いくたびも讃めゐけるを、始めより道づれしたる者、「何事あれば感にたゆる」。「さればよ、生き名人とは、あれをや言ふらん」と。
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===== 翻刻 =====
一 山家の者とて老たる姥(うは)の杖(つえ)にすかり京(きやう)
に出たるをある者ゆきあひそちの年はいく
つそ百に一つたらぬとかたるにぞさてさてめ
いしんやといくたひもほめゐけるを始より
道つれしたる者何事あれはかんにたゆるさ
れはよいきめいしんとはあれをやいふらんと/n4-49l