[[index.html|醒睡笑]] 巻4 そでない合点 ====== 28 上手の碁が今朝めし過ぎより八つさがりになるがいまだ二番果てぬ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho4-069|<>]] 「上手の碁が、今朝めし過ぎより八つさがりになるが、いまだ二番果てぬ」と言ふを聞きて、「それは逆馬(さかむま)((入玉のこと。))になつたものであらう。果てまいぞ」。 雄長老   王ゆゑに歩をも馬をもたて置きて角香(かくきやう)のほかに使ふ金銀 美濃の国に野瀬といふ碁打ち、いまはの時、   碁なりせば劫(こふ)を棄てても((「棄てても」は底本「たてても」。諸本により訂正。))生くべきに死ぬる道には手一つもなし [[n_sesuisho4-069|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 上手の碁(こ)が今朝めし過より八つさかりになる   がいまだ二番はてぬといふをききてそれは逆馬(さかむま)   になつた物であらふはてまいぞ雄長老    王ゆへに歩をも馬をもたてをきて    かくきやうの外につかふ金銀   美濃の国に野瀬(のせ)といふごうちいまはの時    碁なりせば劫をたててもいくへきに    死ぬる道には手一つもなし/n4-46l