[[index.html|醒睡笑]] 巻3 自堕落
====== 16 信心深き人山寺に詣である僧坊に宿を借り・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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信心深き人、山寺に詣で、ある僧坊に宿を借り、本堂の観世音((観世音菩薩))に通夜しけるついで、老僧に対面し、「この寺家(じけ)に法師いかほど候ふや。中にも勤行不退(ごんぎやうふたい)の方やある」など、委細に尋ねければ、老僧の返答に、「この寺に尊い者は、わが親子、隣の坊主の聟舅(むこしうと)」。
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===== 翻刻 =====
一 信心ふかき人山寺にまうてある僧坊に
宿をかり本堂の観世音に通夜(つや)しける
つゐで老僧に対面し此寺家に法師
いかほど候や中にも勤行不退(ごんぎやうふたい)のかたやある
など委細に尋ければ老僧の返答(へんとう)
に此寺にたうとい者は我(われ)親子隣(となり)の坊主の
聟(むこ)しうと/n3-43r