[[index.html|醒睡笑]] 巻3 不文字
====== 13 物は書かねど利口な者にてんびんとは何ぞ書くぞや・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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物は書かねど利口な者に、「『てんびん』とは何ぞ書くぞや」。「継母(ままはは)と書く」と答ふ。「それは不都合なること」と言ふ。「さればこそ、唐(から)から本(ほん)の文字はあらうと、ままよ、『継母』と書くがよい。なぜになれば、食へど食はねど叩きたがる」。
たたいてはすりたたいてはすり
髪惜しうい子を膝に抱き乗せて
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===== 翻刻 =====
一 物はかかねど利口な者にてんひんとは何そかく
そや継母と書とこたふそれは不都合なる事
といふさればこそ唐から本の文字はあらふ
とままよままははとかくかよひなせになれは
くへとくはねとたたきたかる
たたいてはすりたたいてはすり
髪おしむうい子を膝にたきのせて/n3-16r