[[index.html|醒睡笑]] 巻2 賢だて ====== 6 ある僧小者を一人つれて銭湯に行き・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho2-095|<>]] ある僧、小者を一人つれて銭湯に行き、帯とき、ふためきて、頭巾(づきん)かづきながら小風呂に入りぬ。常に何事も利口を言ふが憎さに、小者も見ぬふりをし、二風呂目に、「頭巾を取り給はで」と言ひければ、騒がぬ体(てい)に頭(あたま)をさぐりて、「もはや取らうかな」と。 [[n_sesuisho2-095|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 ある僧小者を一人つれて銭湯(せんたう)に行帯とき   ふためきて頭巾かつきなから小風呂に入ぬ/n2-49r   つねに何事も利口をいふかにくさに小者も見   ぬふりをし二風呂めにつきんをとりたまはて   といひけれはさはかぬていにあたまをさくりて   もはやとらふかなと/n2-49l