[[index.html|醒睡笑]] 巻2 吝太郎(しはたらう)
====== 12 若衆あり念者に向ひて・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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若衆(わかしゆ)あり。念者(ねんじや)に向ひて、「今夜(こよひ)の夢に、鶏のひよこを一つ金にて作り、われにたびたると見た」とぞ語られける。「さてさて、われもただ今の夢に、そのごとくなる物を参らせたれば、いやと言うて、それよりやがてお返しありたと見たことよ」。
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===== 翻刻 =====
一 若衆あり念者にむかひて今夜の夢に
鶏のひよこを一つ金にてつくりわれにたび
たると見たとぞかたられけるさてさてわれも/n2-43l
ただいまの夢に其ことくなる物を参らせ
たればいやといふてそれよりやかてお返し
ありたと見たことよ/n2-44r