[[index.html|醒睡笑]] 巻2 吝太郎(しはたらう) ====== 11 ある芸者の親子つれだちて貴人の前に侍りしが・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho2-080|<>]] ある芸者の親子、つれだちて貴人の前に侍りしが、子にて候ふ十四・五歳なる者、大名のおはしましあるまはりにありし脇差の熨斗付(のしつけ)を取て見、ひたもの褒めければ、親が言ひけるやう、「さやうにお腰の物などを、むざと褒めぬものぞよ。大名はひよくと下さるることがあるものじやに」と。 [[n_sesuisho2-080|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 ある藝者の親子つれたちて貴人の前に   侍りしか子にて候十四五歳なる者大名の御   座あるまはりにありし脇指ののしつけを   取て見ひたものほめけれは親かいひけるやう   さやうにおこしの物なとをむさとほめぬものぞ   よ大名はひよくと下さるる事かある物しやにと/n2-43l