[[index.html|醒睡笑]] 巻2 躻(うつけ)
====== 38　岩千代とて十四五にてうつけたる子あり・・・ ======

===== 校訂本文 =====
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岩千代とて、十四・五にて、うつけたる子あり。門より走り来たり、「かかよ、かかよ、銭を拾うた」と言ふ。母が、「よう拾うた。その銭はどこにあるぞ」。「いや拾ひことは拾うたが、また落(おと)いたは」。

　　正体なく身を持つものは「岩千代か拾ひ銭」とやいはん。

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===== 翻刻 =====

  一　岩千代とて十四五にてうつけたる子あり門より
  　　走来りかかよかかよ銭をひろふたといふ母か
  　　ようひろふた其銭はどこにあるぞいやひろひ
  　　ことはひろふたが又おといたは
  　　　　(正体なく身をもつものは岩千代か拾銭とやいはん)／n2-38r