[[index.html|醒睡笑]] 巻2 躻(うつけ) ====== 34 都一条あたりにて中間夜に入り寝入り居ける間に・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho2-065|<>]] 都一条あたりにて、中間(ちうげん)、夜に入り、寝入り居ける間に、ちやくと長刀を取りたり。目覚め肝を消し殿を呼び出だし言ふやう、「ことのほか盗人がはやる体に候ふ。刀の用心を召されよ」。「まづ、おのれが持ちたる長刀を失はぬやうにせよ」。「されば、その長刀をとくに取られて、それに仰天し参りて申す事よ」と。 [[n_sesuisho2-065|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 都一条あたりにて中間夜に入ねいり居ける   間にちやくと長刀をとりたり目さめ肝を   けし殿を呼出しいふやう事の外盗人か/n2-36r   はやる体に候刀の用心をめされよまつをのれが   もちたる長刀を失はぬやうにせよされは其   長刀をとくにとられてそれに仰天し参り   て申事よと/n2-36l