[[index.html|醒睡笑]] 巻2 躻(うつけ)
====== 21 亀はいかほど生くるものぞ万年生くるといふ・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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「亀はいかほど生くるものぞ」。「万年生くるといふ」。分別あり顔の人、亀の子をとらへて、「今から飼うてみんものを」と言ふ。傍らの者あざ笑つて、「命は槿花(きんくわ)の露のごとし。たとひ長寿を保つも百歳を出でず。万年の命を何として心みんや」と言へば、「げにも悪(わる)う思案したよ」と。
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===== 翻刻 =====
一 亀はいかほといくる物そ万年いくるといふ分/n2-31r
別ありかほの人亀の子をとらへて今からかふ
てみん物をといふかたはらの者あさわらつて
命は槿花の露のことしたとひ長寿を
たもつも百歳をいでず万年の命をなん
として心みんやといへはけにもわるふ思案
したよと/n2-31l