[[index.html|醒睡笑]] 巻2 躻(うつけ)
====== 13 下湯(おりゆ)に入りたる者言ふ・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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下湯(おりゆ)に入りたる者言ふ「この湯、熱くてたまられず。香(かう)の物を早く持ち来たれ」。「何(なん)の用に」と問へば、「飯の湯の熱き((「熱き」は底本「あつた」。諸本により訂正。))時、香の物にてまはせは、ぬるうなるほどに」。
「糒(ほしひ)の香の物」といふ題にて、
義経((源義経))の命にかはる継信((佐藤継信。底本「次信」。))は今もほしいのかうのもの((惜しい剛の者・糒香の物))かな
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===== 翻刻 =====
一 おり湯に入たる者いふ此湯あつくてたまら
れすかうの物をはやくもちきたれなんの用/n2-27l
にととへは飯のゆのあつた時かうの物にてまは
せはぬるふなるほどに
ほしいのかうの物といふ題にて
義経の命にかはる次信は
今もほしいのかうのものかな/n2-28r