[[index.html|醒睡笑]] 巻2 名付け親方
====== 3 人ありて沙門の家に入り法体して後戒名を付かんことを乞ふ・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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人ありて沙門の家に入り、法体(ほつたい)して後、戒名を付かんことを乞ふ。住持の僧問ふ。「なんぢが心に望める意趣(いしゆ)はなきかや」。「ただ私の願ひには『ねうだう』と付きたうござある」。「そも、何といふ子細ぞや」。「さん候ふ。わが親は法華宗にて候ふ。また母は浄土宗にてありしほどに、『ねう法蓮華経((妙法蓮華経の訛り。))』の『ねう』の字と、『なまひだう((南無阿弥陀仏の訛り。))』の『だう』の字を取り合はせて『ねうだう』と。
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===== 翻刻 =====
一 人ありて沙門の家に入ほつたいして後戒
名をつかん事をこふ住持の僧とふなんちか心に
のそめるいしゆはなきかやたた私のねかひには
ねうだうとつきたう御座あるそもなにと言
しさいそやさん候我か親は法華宗にて候又
母は浄土宗にてありし程にねう法蓮華経の
ねうの字となまひたうのたうの字をとり/n2-4l
あわせてねうたうと/n2-5r