[[index.html|醒睡笑]] 巻1 祝ひ過ぎるも異なもの ====== 6 商人の常に祈念を頼みて行き通ふ寺あり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho1-137|<>]] 商人の常に祈念を頼みて行き通ふ寺あり。四国の方へ下る朝、今日舟の出で候ふまま暇乞ひに参りたるよし言ひければ、院主の口上にて、「とくより田舎への下向と聞きて、祈祷の旨(むね)ゆるがせなし。今朝もとくから起き、尊勝陀羅尼(そんしようだらに)((尊勝陀羅尼・損しよう陀羅尼))をいかう読みたるぞなう」。 [[n_sesuisho1-137|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 商人の常に祈念を頼て行かよふ寺あり   四国のかたへくたる朝今日舟の出候まま暇   乞に参たる由いひけれは院主の口上にてとく   より田舎への下向とききて祈祷の旨ゆる   かせなし今朝もとくからおき尊勝陀羅尼(そんせうたらに)   をいかうよみたるそなふ/n1-69l