[[index.html|醒睡笑]] 巻1 鈍副子 ====== 9 病癒えて後よろこひごとの振舞ひあり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho1-105|<>]] 病癒えて後、よろこひごとの振舞ひあり。酒盛りのなかば、台の物に鶴の作りたるを((「たるを」は底本「たを」。諸本により訂正。))取り上げ、「鶴の舞を見ばや」などはやされ、よき振りに舞おさめし((「おさめし」は底本「おためし」。諸本により訂正。))を見、一腑(ひとふ)抜けたるお方立ちて、床に立てたる矢を取り手に持ち、「矢舞ひ((矢舞ひ・病))を見ばや」などはやされ、また矢を一つ取りそへ、二つの矢の根を継ぎ合はせ、羽の方を左右へなし、「長矢舞ひ((長矢舞ひ・長病))を見ばや」など舞おさめぶりは。 [[n_sesuisho1-105|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 病(やまひ)愈(いゑ)て後よろこひ事の振舞あり酒   もりのなかは臺(たい)の物に鶴(つる)のつくりたを取   あけ靏の舞を見はやなとはやされよきふりに   舞おためしを見一腑ぬけたるおかた立て   床にたてたる矢をとり手にもちやまひを   見はやなとはやされ又矢を一つとりそへ二   つの矢の根をつき合羽のかたを左右へなし/n1-50l   なかやまひを見はやなと舞おさめぶりは/n1-51r