[[index.html|醒睡笑]] 巻1 ふはとのる ====== 7 壁に耳ありといふことを忘れそんぢやうそれは中々人ではないと・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesuisho1-093|<>]] 壁に耳ありといふことを忘れ、「そんぢやう、それは中々人ではない」と言ひ出だしけるが、後ろを見ればその仁ゐたり。肝を消して、「ただ生き仏ぢや」と言ふ。 そしらるる人、讃むるを聞きて喜び、そのまま阿弥陀の印を結びたることよ。 [[n_sesuisho1-093|<>]] ===== 翻刻 ===== 一 壁(かへ)に耳ありといふ事をわすれそんてう/n1-42l   それは中々人てはないといひ出しけるか   うしろをみれは其仁ゐたり肝をけして   唯いきほとけちやといふそしらるる人ほむ   るを聞てよろこひそのまま阿弥陀の印   を結ひたることよ/n1-43r