[[index.html|醒睡笑]] 巻1 落書
====== 10 秀吉公の御時ならかしといふことあり・・・ ======
===== 校訂本文 =====
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秀吉公((豊臣秀吉))の御時、「ならかし」といふことあり。貸したる者、元を失墜せし上に、「なほ放埒(はうらつ)の働き罪科軽(かろ)からず」とて、再び黄金を出ださせ給へば、
奈良かしやこの天下殿(てんがどの)二重取りとにもかくにも強請(ねだ)れ人かな
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===== 翻刻 =====
一 秀吉公の御時ならかしといふ事ありかし
たる者もとを失墜(しつつい)せしうへに猶放埒(はうらつ)の
はたらき罪科(さいくわ)かろからすとて再黄金を
出させ給へは
奈良かしや此天下殿二重とり
とにもかくにもねたれ人かな/n1-28r