[[index.html|古今著聞集]] 飲食第二十八 ====== 615 万寿二年正月三日関白以下大后へ参り給ひて盃酌のことありける・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 万寿二年正月三日、関白((藤原頼通))以下、大后((三条天皇中宮藤原妍子))へ参り給ひて、盃酌のことありける。 人々酔ひて後、あひ引きて皇太后宮((鳥羽天皇中宮藤原璋子))へ参られたりけるに、また酒を勧められける。関白よりはじめて、みな酔ひて歌舞に及びにけり。 殿下((藤原頼通))出でさせ給ひけるに、春宮大夫(頼宗)((藤原頼宗))・大納言(能信)((藤原能信))、続松(たいまつ)を取りて送り奉り給ひけり。中納言(道方)((源道方))、御車の簾かかげられけり。 いみじかりけることなり。小野宮の記((小右記))に見えたり。 ===== 翻刻 ===== 万寿二年正月三日関白以下大后へまいり給ひて盃 酌の事ありける人々酔てのち相引て皇太后 宮へまいられたりけるに又酒をすすめられける関白より はしめてみな酔て哥舞に及にけり殿下いてさせ たまひけるに春宮大夫(頼宗)大納言(能信)続松を/s488l http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/488 とりてをくりたてまつり給けり中納言(道方)御車の 簾かかけられけりいみしかりける事也小野宮の記にみ えたり/s489r http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/489