[[index.html|古今著聞集]] 和歌第六
====== 163 馬助敦頼出家のすなはち大納言実国のもとへ詣でたりけるに・・・ ======
===== 校訂本文 =====
馬助敦頼((藤原敦頼。道因。))、出家のすなはち、大納言実国((藤原実国))のもとへ詣でたりけるに、扇に書き付けられ侍りける、
紫の雲に近付くはし鷹はそりて若葉に見ゆるなりけり
返し、道因法師、
はし鷹の若葉に見ゆと聞くにこそ剃り果てつるは嬉しかりけれ
===== 翻刻 =====
馬助敦頼出家のすなはち大納言実国のもとへまうて
たりけるに扇にかきつけられ侍ける
むらさきの雲にちかつくはし鷹はそりてわかはにみゆる也けり
返し道因法師
はし鷹のわかはにみゆときくにこそそりはてつるはうれしかりけれ/s122r
http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/122