[[index.html|古今著聞集]] 公事第四 ====== 101 建久のころ中山太政入道殿大納言にて県召の除目に三ヶ夜出仕せさせ給ひて・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 建久のころ、中山太政入道殿((藤原頼実))、大納言にて、県召(あがためし)の除目に、三ヶ夜出仕せさせ給ひて、筥文(はこぶみ)の三の説を、夜ごとにかへて取らせ給ひけるを、人々めでたがり((「めでたがり」は底本「たかり」。諸本により補う。))ののしりあへりけるに、頭中将忠季朝臣((藤原忠季・中山忠季))、あまりにいみじがりて、絵に描きて持たれたりけるとかや。中将はゆゆしき絵描きになん侍りける。 ===== 翻刻 ===== 建久の比中山太政入道殿大納言にて県召 除目に三ヶ夜出仕せさせ給て筥文の三の説を夜こ とにかへてとらせ給けるを人々たかりののしりあへり けるに頭中将忠季朝臣あまりにいみしかりて絵に かきてもたれたりけるとかや中将はゆゆしきゑかきになん 侍ける/s85l http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/85