====== 読本 ====== よみほん [[近世小説]]の一種。 「読本」とは挿絵が少なく、読むことを主体とした小説の意味で、[[八文字屋本]]などの[[浮世草子]]の後を受ける形で、寛延・宝暦の頃、上方におこり、寛政の改革以後江戸で流行し、天保頃まで続いた小説の形態。 中国の[[白話小説]]の影響をうけて成立し、学識のある[[文人]]たちによって書かれた。 代表的な作家に、上方の[[都賀庭鐘]]・[[上田秋成]]、江戸の[[建部綾足]]・[[山東京伝]]・[[滝沢馬琴]]などがいる。