====== 明月記 ====== めいげつき 別名を照光記という。また、一部分が別に[[流布]]したものに、『後鳥羽院熊野御幸記』 がある。 治承四年(1180)〜嘉禎元年(1235)にわたる[[藤原定家]]の[[日記]]で、[[鎌倉時代]]の 史実を知るための一級史料となっている。 定家自筆本といわれる[[巻子本]]58巻が[[冷泉家]]時雨亭文庫にあり、平成12年6月国宝に 指定された。 しかし、この本は定家自筆本とはいうものの、筆跡や書式に違いがあり、定家とその近い 人物による清書本であるという説や、前記の清書本と定家が毎日つけていた日記原本のと りあわせであるという説などがある。 また、この本には定家への[[消息]]などの[[紙背文書]]が多く含まれ、貴重な資料となっている。 定家自筆になる『明月記』は、時雨亭文庫所蔵本のほか、断巻が古筆[[切]]などとして諸 家に所蔵されている。 【本文】 * 『明月記』(国書刊行会) * 『訓読明月記』(河出書房新社) * 冷泉家時雨亭叢書『明月記』1〜5(朝日新聞社・1993〜2003) * 影印本