====== 信貴山縁起絵巻 ====== しぎさんえんぎえまき ===== 解説 ===== 信貴山朝護孫子寺蔵。国宝で、『[[源氏物語絵巻]]』『[[伴大納言絵詞]]』『[[鳥獣人物戯画]]』とともに、四大[[絵巻]]といわれる。 [[縁起]]とはいうものの、命蓮の事跡を描く絵巻である。 長者が命蓮の鉢を倉に入れてしまったために、倉が信貴山まで飛んでしまう「山崎長者の巻(飛倉の巻)」、命蓮が「剣の護法」を遣わせ天皇の病気を治す「延喜加持の巻」、命蓮の姉の尼が命蓮を尋ねて信貴山へやってくるという「尼公の巻」の三巻からなる。 『[[古本説話集]]』(65話)『[[宇治拾遺物語]]』(101話)に同話があり、絵巻には存在しない巻一の[[詞書]]を補うことができる。 * [[text:yomeiuji:uji101|『宇治拾遺物語』第101話(巻8・第3話)信濃国の聖の事]] また、『[[今昔物語集]]』(巻11-36)『諸寺略記』にも類話が見られる。 信貴山で絵解きのために描かれたという説や、貴族のために描かれたという説がある。 ===== 参考文献 ===== * 日本美術史叢書3『信貴山縁起絵巻』(藤田経世、秋山光和・東京大学出版会・1957年6月) * 日本思想大系『寺社縁起』(桜井徳太郎・岩波書店・1975年12月) * 日本の絵巻『信貴山縁起絵巻』(中央公論社) '''参考文献は[[絵巻]]の項も参照すること。''' 【参考サイト】 * http://www.sigisan.or.jp/ 信貴山ホームページ {{tag>平安時代 絵巻 説話}}