====== 伴大納言絵詞 ====== ばんだいなごんえことば ===== 概要 ===== 出光美術館蔵。三巻からなる説話[[絵巻]]。ただし、『[[看聞御記]]』によると、本来は一巻だった。 成立は[[院政期]]と考えられ、[[後白河院]]の関連も指摘される。 国宝で『[[源氏物語絵巻]]』『[[鳥獣人物戯画]]』『[[信貴山縁起絵巻]]』とならんで四大[[絵巻]]と いわれる。人々、特に庶民の表情や炎の描写などに特徴がある。 また、この絵巻の中心人物である、伴善男が一度も登場しない(疑わしい 姿はあるが、顔は見せない)のも、この絵巻の特徴といえよう。 なお、『[[宇治拾遺物語]]』114話に同話がみられる。 * [[text:yomeiuji:uji114]] ===== 内容 ===== 伴善男が源信を放火の犯人として濡れ衣をきせ、信は厳罰に処せられることになるが、藤原良房が清和天皇に諫言することにより沙汰やみとなる。 その後、善男の出納の子と、偶然善男の放火を見ていた舎人の子の喧嘩から、事件が露見し 善男は配流される。 ===== 参考 ===== 【参考文献】 * 人物叢書『伴善男』(佐伯有清・吉川弘文館・昭和45年6月) * 日本の絵巻『伴大納言絵詞』(中央公論社) * 『謎解き伴大納言絵巻』(黒田日出男・小学館・2002年7月) * 智慧の海叢書 8『応天門炎上 伴大納言』(長野甞一・勉誠出版・2004年7月) %%//%%参考文献は[[絵巻]]の項もあわせて参照すること%%//%%