====== 不浄観 ====== ふじょうかん 仏教の観念の一つで、肉体や外界の不浄(汚いこと)を観じて、煩悩や欲望を取り除こうとすること。仏教[[説話]]などにその影響が見られる。 特に、『[[大智度論]]』、『[[法華玄義]]』などでは、死体が腐乱して、白骨化するさまを心中に観ずることによって、煩悩や欲望を取り除くことを説く。 >『大智度論』大正藏第二十五冊 No. 1509 義第三十一(卷第十九) >>http://w3.cbeta.org/result/normal/T25/1509_019.htm この様子を九相といい、[[空海]]や[[蘇軾]]などが詩に詠んだ。またわが国の[[絵巻]]では[[九相詩絵巻]]により具体的に描かれている。