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wmr:kumano1
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wmr:kumano1 [2014/06/23 00:13] (現在) – 作成 Satoshi Nakagawa
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 +====== 新宮市(2002/7/21) ======
  
 +暑いうえにこのごろ不規則な生活をしているものだから、ぜんぜん寝むれない。まあ、電車に6時間も乗っていなければならないので、車内で寝ればいいだろうと、ともかく朝早く出発した。
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 +午後2時ごろ新宮駅に到着、バックパックをコインロッカーにあずけ、熊野速玉大社(新宮)を目指す。今日も暑くなりそうだ。
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 +熊野速玉大社は駅から意外に近い。道も分りやすい。歩いて15分ほどだ。まあ、普通の田舎町といったところだが、日曜日のせいかあまり店が開いていない。
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 +途中丹鶴城址などがあって、ちょっとよってみたかったが、寝不足であまり体力がないので、次の機会にする。じつはこの「次の機会」は意外に早くおとずれたのだった。
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 +熊野速玉大社に参拝する。神社というところはおしなべてそういうものなのだが、祭礼の時以外のふつうの時に行っても、あまり感動がなかったりする。これは、独特の威圧感を持つ寺院とは対照的だ。ここもそうで、こんなことを書くと熊野の神々に失礼かもしれないが、ちょっと大きな神社という感じである。
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 +熊野の神使は、神武天皇の道案内をしたという、三本足のカラス「ヤタガラス」である。サッカーワールドカップの日本代表のエンブレムの鳥がそうなのだが、予想通り便乗してサッカー御守なんかを売っていた。
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 +その後、民家の間を抜けて、神倉神社へ。暑いので、もう汗びっしょりだ。
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 +神倉神社は小山の上にあるゴトビキ岩がご神体で、熊野速玉大社も本来はこちらにあったものらしい。このゴトビキ岩まで登る石段がすごい。おおきな石でできているのだが、そうとう古いものらしく、不規則でとてもあるきにくい。しかし、これは今回の旅の序章にすぎなかった。
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 +ほうほうの体で登っていくと、そこにゴトビキ岩と岩につつまれるようにして神社があった。また、そこからは新宮の街並と海、熊野川が見える。すばらしい景観だ。登るのはちょっとホネだが、ともかく、こちらがオススメだ。
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 +神倉神社を辞し、しばし休憩。日陰ですずしいが、登るのに体力を使ったので、ダラダラと汗がでる。すでにTシャツを絞ると汗が滴り落ちる。
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 +腹が減ってきたので、商店街の寿司屋(のようなもの)で、焼き魚定食を食す。
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 +ここで情報収集。金を払った所では情報を収集するのが、旅の鉄則だ。どのような情報を収集したかというと、泊まるところである。というのも、この近くにはキャンプ場がないのだ。地図を見ると、明日行く予定の那智駅の近くに海水浴場がある。そこはどうか。
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 +すし屋のオヤジに聞くと、海水浴場は駅のすぐ裏で、キャンプはできそうだという。
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 +食事のあと、寿司屋で翌朝の朝食として、熊野名物めはり寿司を買って、電車に乗って二駅の那智駅へ。
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 +那智の海岸は非常に整備された美しい海岸だ。海岸沿いに芝生が植えられており、日除けつきのベンチとチェアまで完備されていた。
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 +あまりにきれいなので、探索してみると、やはりキャンプ禁止と書いた札があった。トイレも夜は使えないらしい。
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 +ともかく、ザックを隠して、駅の裏にある風呂に入った。入浴後、しばらく浜辺を観察することにした。日曜日の夜のせいか、若い人はほとんどいない。しかし、ウォーキングの人が多く、設営には躊躇された。
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 +湯をわかし、しばらくお茶を飲む。
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 +10時を回って、だいぶウォーキングの人が減ったので、僕は決心し、日除けの下にテントを張って寝ることにした。海風がここちよい。
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 +「手伝ってあげようか」設営のとき、ウォーキングのおばさんがきて話し掛けてきた。おばさんによると、ここは日の出がとてもきれいだという。果たして、翌朝、朝日で目を覚ました。
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 +ちなみに、この海岸は補陀洛渡海の海岸である。去年のお遍路の時の足摺といい、なんだか補陀洛渡海に縁があるなあ。
 +
 +[[kumano2]]へ>>
wmr/kumano1.txt · 最終更新: 2014/06/23 00:13 by Satoshi Nakagawa