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text:yomeiuji:uji042 [2017/12/12 01:32] – [第42話(巻3・第10話)同人、仏事の事] Satoshi Nakagawatext:yomeiuji:uji042 [2017/12/21 00:07] (現在) – [第42話(巻3・第10話)同人、仏事の事] Satoshi Nakagawa
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 **同人、仏事の事** **同人、仏事の事**
 +
 +===== 校訂本文 =====
  
 今は昔、伯の母((神祇伯康資王の母))、仏供養しけり。永縁(やうえん)((底本、「やうえん」に「永縁歟」と傍書。傍書に従う。))僧正を請じて、さまざまの物どもを奉る中に、紫の薄様に包みたる物ありけり。開けて見れば、 今は昔、伯の母((神祇伯康資王の母))、仏供養しけり。永縁(やうえん)((底本、「やうえん」に「永縁歟」と傍書。傍書に従う。))僧正を請じて、さまざまの物どもを奉る中に、紫の薄様に包みたる物ありけり。開けて見れば、
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 長柄の橋の切れなりけり。 長柄の橋の切れなりけり。
  
-またの日、まだつとめて、若狭阿闍梨こくゑん((隆源))といふ人、歌詠みなる人が来たり。「あはれ、このことを聞きたるよ」と僧正思すに、懐(ふところ)より名簿(みやうぶ)を引き出でて、奉る。+またの日、まだつとめて、若狭阿闍梨こくゑん(([[text:kohon:kohon021|『古本説話集』21]]によると、隆源))といふ人、歌詠みなる人が来たり。「あはれ、このことを聞きたるよ」と僧正思すに、懐(ふところ)より名簿(みやうぶ)を引き出でて、奉る。
  
 「この橋の切れ、賜はらん」と申す。僧正、「かばかりの希重の物は、いかでか」とて、「何しにか、取らせ給はん。口惜し」とて、帰りにけり。 「この橋の切れ、賜はらん」と申す。僧正、「かばかりの希重の物は、いかでか」とて、「何しにか、取らせ給はん。口惜し」とて、帰りにけり。
text/yomeiuji/uji042.txt · 最終更新: 2017/12/21 00:07 by Satoshi Nakagawa